お題/シリーズ
□「へぇ、やれるもんならやってみれば?」
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今日は毎回、一斉捜査後に行うサーカスの日
名無しさんは劇のリハーサルをするために衣装に着替えていた
「名無しさんちゃん、着替え終わった?」
「あっ、喰!終わったよ〜似合う?」
ヒロインのお姫様役に選ばれた私はフワフワのドレスを王子様役の喰に見せた
「可愛いよ、ドレスが。ツクモちゃんが着た姿も見たかったなぁ…」
「またツクモ、ツクモって私のことも見てくれたっていいじゃん!もう喰なんて嫌い!お姫様役もツクモに変わってもらえばいいんでしょ!」
怒って部屋を出ようとした名無しさんの腕を素早く掴んだ喰
「な…なによ、離して!もう喰とは喋りたくもないんだから!」
精一杯、顔を背けたが喰に顎を掴まれ強制的に目を合わせられる
「どこ行くのかな、お姫様?」
「っ、ツクモのとこ…!喰だってツクモがお姫様の方がいいでしょ!私は與儀とパレードに出るから!」
手を振り払い部屋を出ようした瞬間、背後から不機嫌そうな喰の声が聞こえて思わず立ち止まる
「へぇ、やれるもんならやってみれば?」
(その後どうなるかわかってるよね?)
「だっ、だって喰が悪いんじゃない!」
「僕が好きなのは名無しさんちゃんだけだよ、なーんて…あれ顔真っ赤だよ?どうしたの?」
「…!なんでもない!」
(優しい笑顔に騙されるとこだった…)