□真昼の月のように
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「麻里ちゃん!」

「お!珠理奈!!」

朝のテレビ曲、背中ににゃんにゃんを乗せて到着すると麻里ちゃんが走って寄ってくる

「ごめんね!急に!」

にゃんにゃんを乗せた車が高速で事故渋滞にはまり
収録に間に合わないからとインターで拾ったのだ

「ううん、今日は暇だったから。にゃんにゃん降りれる?」

「スカートめくれちゃうー」

甘えた声を出すにゃんにゃんにバイクを降りようとすると、麻里ちゃんが脇を抱えて降ろしてあげた

胸に抱かれて幸せそうな顔

「ホントありがとう!これ交通費!ご飯でも食べて」

小さな封筒を受け取って手を振るとあたしは来た道を走り出す

胸がイガイガした
昨日あんなに激しく抱いたのに

(めんどくさいなー、、これ)

苛つく気持ちにため息をついて、手近なカフェの前でバイクを停めた

窓際に案内をされて外を見る

「ご注文お決まりですか?」

「んー、シーザーサラダと、、ペリエで」

注文をとりに来たお姉さんを見上げる

(あ、、可愛い)

「おねえさん、バイトの人?」

「え?あ、はい」

立ち去ろうとする手をとって話しかける
自分でもつくづく軽いなとは思う

だってもうさっきまでの胸のスレがないんだもん

「そうなんだ!可愛いから、思わず声かけちゃった」

ふくふくした手が気持ちよくて指を絡める
真っ赤になって固まっている顔がすごく可愛い

「仕事、何時まで?」

「え、、あ、、3時です、、」

あと1時間か、余裕

「待ってちゃダメ?暇なんだ、遊んでくれない?」
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