DreamU.

□図書室の
1ページ/3ページ


「なあ、名無しさんまた断ったん?しかも、今度はあのみるきーやろ?」




「あーうん、断ったかも」



「かもってなんやねん、この前も朱里の断ってたし、やっぱモテモテやん」




いや、モテへんし



仮にモテてるんやったとしても、好きな人からモテへんのやったら何の意味もない





「…モテへんよ、彩のがモテるやろ」



「なーに、浮かない顔してんねん、なにむっとしてんねん、…未だに上西さんに話しかけられへんから?」




「な…っ!そんなんじゃない!…名無しくんは見てるだけでええねん…っ」




「ほんまに?そんなんで、上西さんに相手ができてもええの?」




彩のまっすぐな目に思わず目が泳ぐ




「う…よくない」



「やろ?」




「けど、今はまだ無理やねん、図書室で本借りるのが精一杯や」




図書委員の上西さん



綺麗な黒髪に


大きな瞳



清楚な雰囲気



誰にでも優しくて笑顔が可愛い



みるきーや朱里が目立ちすぎるからあれやけど、上西さんやって相当モテる



名無しくんなんかに振り向くわけない



そんなのわかってる



「ま、あの名無しさんが毎日本借りに図書室通うくらいやもんね、本なんて今まで読んだことなかったくせに」



「うっさい」



ニヤニヤしながら言う彩にむっとする
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ