DreamU.

□ずっと
1ページ/2ページ


「はあ…」



もう駄目だ



何もかも上手くいかない



人なんて所詮は自分のことしか考えてない




何も楽しくない


生きてたってつらいことばっかり



どうせ辛い思いしかしないなら死んだ方がマシだ



はは、そうだどうせ名無しくんなんて生きてる価値ない



「どうしたの?」


「麻友…」



幼馴染みの麻友だった



「もう死のうと思うんだ、生きてたっていいことないし、人と付き合いながら生きてくことももうたくさんなんだ」




「なに馬鹿なこと…何かあったの?」




「親父がさ、自殺したんだ…親友に裏切られて。名無しくんにも良くしくれるおじさんだった。なのに、親父の功績を横取りして、結局名無しくんの親父はクビだ、リストラされた」




「…名無しさん」



「名無しくんん家、元々父子家庭だから、親父いなくなったら、ひとりになるのに、裏切ったおじさんにはもちろん親父にもむかついて…みんないなくなってくんだ、もうなにも信じられない」




「…私はいるよ、名無しさんのとなりにずっといる。絶対いなくなったりしないから…ねぇ、それじゃダメ?」



「…。」



麻友はいつも側にいてくれた



思い返せば小さい頃から隣にいたのはいつも麻友で



助けてくれたのも麻友だった




麻友とならまだもう少し一緒に頑張れるのかな



「…うん、ありがとう。麻友とならもう少し頑張れる気がする。」




感謝と誠意を込めて手を握れば



えへへと笑って、名無しさんの側にいるのは私のためでもあるから




なんて言った



側にいるだけじゃなくて、この笑顔をずっと守ろうって心に誓った




end
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ