DreamU.
□ずっと
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「はあ…」
もう駄目だ
何もかも上手くいかない
人なんて所詮は自分のことしか考えてない
何も楽しくない
生きてたってつらいことばっかり
どうせ辛い思いしかしないなら死んだ方がマシだ
はは、そうだどうせ名無しくんなんて生きてる価値ない
「どうしたの?」
「麻友…」
幼馴染みの麻友だった
「もう死のうと思うんだ、生きてたっていいことないし、人と付き合いながら生きてくことももうたくさんなんだ」
「なに馬鹿なこと…何かあったの?」
「親父がさ、自殺したんだ…親友に裏切られて。名無しくんにも良くしくれるおじさんだった。なのに、親父の功績を横取りして、結局名無しくんの親父はクビだ、リストラされた」
「…名無しさん」
「名無しくんん家、元々父子家庭だから、親父いなくなったら、ひとりになるのに、裏切ったおじさんにはもちろん親父にもむかついて…みんないなくなってくんだ、もうなにも信じられない」
「…私はいるよ、名無しさんのとなりにずっといる。絶対いなくなったりしないから…ねぇ、それじゃダメ?」
「…。」
麻友はいつも側にいてくれた
思い返せば小さい頃から隣にいたのはいつも麻友で
助けてくれたのも麻友だった
麻友とならまだもう少し一緒に頑張れるのかな
「…うん、ありがとう。麻友とならもう少し頑張れる気がする。」
感謝と誠意を込めて手を握れば
えへへと笑って、名無しさんの側にいるのは私のためでもあるから
なんて言った
側にいるだけじゃなくて、この笑顔をずっと守ろうって心に誓った
end