DreamV.
□クソガキはお好き?
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「おっじゃっましっまーすっ」
「はいはい、どーぞ」
こんな置物この前はなかったのになーなんて家の中でキョロキョロしてる名無しさんはすごく楽しそう
「ね、名無しさん」
そんな名無しさんの服の袖をきゅって握る
「ん?どしたんクソガキ」
「名無しさんまで柊のことクソガキって思ってるん?」
「思ってへんよ、ちょっと物事がストレートに言えちゃって、いたずらが好きなだけのガキやもんね?」
「むぅ、それクソガキやん」
あはは、ごめんごめんって名無しさんは柊の頭をぐしゃぐしゃする
「そっ、そうやなくて…っ」
「ん?どした?」
さっきまでの意地悪な顔とは打って変わって優しい顔
柊より背が高いから少ししゃがんで柊に目線を合わせてくれた
「柊は…っ、やっぱり可愛くないクソガキ?」
「柊…」
「思ったことはすぐ口から出ちゃうし、みんなに…名無しさんに構ってほしくていたずらしちゃうねん…そんな柊はやっぱ可愛くないよな…っ」
泣くつもりなんてなかったのに、ほんとは名無しさんも生意気なクソガキやって思ってたら…とか思い始めたら、勝手に溢れてきた
「…っく////かわいいっ、柊っ、あーもうほんっまにかわいいっ!」
「え…っ」
ぎゅうって固く抱きしめられた
「柊ってほんまアホやなー、そんなこと気にしてたん?可愛くないわけないやんか、柊は世界一かわいいっ!」
名無しさんは満面の笑みでそう言って、柊の前髪をかき分けておでこに優しいキスをくれた
「…っ、柊も、好きっ」