DreamV.
□暑い
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「…暑い」
「ねー、優花も暑い」
「いや、優花が離れてくれたら少しは涼しい」
優花は名無しくんの膝に向かい合わせで座って名無しくんにぎゅーって抱きついてる
「…やだ」
名無しくんの肩に顔を乗っけてて優花の顔は見えないけど、ぶーたれた声
さっきよりも強く抱きしめてくる
「なんでよ、優花だって汗かいてんじゃん」
汗で貼りついた優花の髪の毛を耳にかけてやる
「ん、でも嫌なの」
「甘えんぼだなーほんと、そんなに名無しくんのこと好き?」
少しニヤニヤしながらそう言えば
「うん、好き」
「…っ///あ、あのさぁ、普通そういうのもっと恥じらって言うもんじゃないの?」
「だって、ほんとのことだもん」
照れた様子なんてひとつも見せずに、さらっと言う
「でも、優花のことどけようとしないあたり名無しさんも優花のこと好きすぎだよね」
「…うるさい」
「あははっ、照れてやんのー!」
優花は人の肩の上でケラケラと楽しそうに笑ってる
ほっぺをぷにぷにと押してくる優花に、あっついなーなんて思いながら、優花にどいてほしいって思わないのは
優花の言う通り、名無しくんは優花のことが好きすぎるんだと思う
end