DreamV.

□それ
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「なーにゃーそろそろ機嫌なおしてよ」




「…やだ」




なーにゃは名無しくんの膝の上に向かい合わせで座りながら、そっぽ向いてる





「…お菓子いる?あ、なーにゃの好きな苺のお菓子あるよ」





「…いらない」




あれ、おかしいな



いつもなら飛びつくのに




「ねぇ、なーにゃ、そろそろ機嫌なおしてくれないと名無しさんさん困っちゃうなー」




無言のままうつむいてる



…ほんとになんかあったのかな





「ねぇ、なーにゃ、どうし「それ」




「へ?」



「だからそれが嫌なの!」





それ?



え?なに?どこ?




自分でも気づかないうちになーにゃに嫌われてるってこと?




えっ、やば、泣きそう




「私は名無しさんさんのなんですか?」




さっきまでとは違って私をまっすぐ見つめて、強気な口調でそう言った





「え、あ、えっと…恋人です…」




え、もしかしてこの関係が嫌ってこと?




「ですよね、じゃあなんで…なんでなーにゃって呼ぶの」





「…え?」





「私は!南那って呼んでほしいのに、名無しさんさんいつまでたってもなーにゃ、なーにゃって…他の人と同じ呼び方じゃ、私嫌だもん」





おおう、可愛い




下唇を軽く噛んで、目にはうっすら涙を溜めてる




「…えっと、いやそれは、恥ずかしくて、その南那って呼ぶタイミング見失って、その…っ」





目の前のかわいすぎるその子にただただ、タジタジで




「…じゃあ、今日から、今から私のこと南那って呼んでくれる?」





っぶ、あああああ



首かしげやばすぎ





「…ぇ、あっ、もちろん!」




南那のことをぎゅうっと抱き寄せて




「…名無しくんでいいなら、いくらでも呼んであげるよ、南那」





ドッキドキばっくばくしてる心臓を必死に抑える




聞こえてないかな



大丈夫かな





「…ふふ、嬉しい、名無しさんさんがめっちゃドキドキしてるの伝わってるよ」




なんて耳元で甘い囁き




あああ聞こえてたぁぁぁ!





…かっこわる





「名無しさんさん、だいすき!」




南那の手が背中に回ってきて、ぎゅっとその手に力がこもる





「ん、名無しくんもだいすき」




にやにやを抑えながらそう言えば





「あっ!名無しさんさん!苺のお菓子持ってるんだよね!食べたい!」






…やっぱり食べたかったんかーい!笑




ま、それが南那らしくて好きだなって思ってしまう





意外と積極的な南那に名無しくんの心臓いつまで持つかなってなんだかとっても心配です笑





end




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