DreamⅢ.
□やっぱり
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名無しさんSIDE
涼花に胸の内を打ち明けたあの日から涼花はたくさん名無しくんのところに来てくれるようになった
ごはん行こうとか、映画行こうとか、呼んだだけ～とか言ってただ名無しくんの側にいたり
昔の名無しくんだったなら、鬱陶しいとか1人にしてほしいとか思ったんだろうけど
今の名無しくんは不思議とそんなこと思わなくて、涼花が近くにいてくれることが嬉しい
昨日あったことを一生懸命話しててころころと表情が変わる涼花を愛おしいとさえ思う
…これはどういう感情なんだろう
一方でぱるるさんも最近ごはんとかに誘ってくれるようになった
前は名無しくんから誘うだけでぱるるさんから誘ってくれるなんてなかったのに
嬉しい
とは思うけど、でもやっぱりどこか疑心暗鬼で以前のようには接しられない
ぱるるさんは何を思って名無しくんのところへ来てくれるんだろう
横山さんは？大丈夫なの？
折角ぱるるさんと一緒にいても頭の中はそんなことばっかり
となれば、名無しくんの返しはきっと素っ気なくてぱるるさんに嫌な思いをさせているんだろう
疑い深くて扱いにくい自分に嫌気がさす
でも、前ほど自分のことを嫌いじゃない
それはきっと涼花のおかげなんじゃないかなーなんて漠然と思う
前に自分のことをほんとに面倒くさくて嫌な性格って言ったら
どこが？って言うから
疑い深くて少しの人にしか心を開かないし、扱いにくくて暗いからって言ったら
“でも、少しの人にしか心を開かないのはその人との関係に嘘がないっていうのかな、そういう証拠だと思うし、なにより名無しさんの笑顔が私はすごく好きだよ”
って言ってくれたから
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