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□ばか
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「有華ちゃーんっ」
きたりえがすり寄ってくる。
妹みたいな存在で有華ちゃん、有華ちゃんて有華のこと慕ってくれるのがほんとに嬉しい。
「なあに?きたりえ」
「なんでもなーいっ」
なんてニコニコしてる。
さっしーはきたりえのこういうとこが好きなんだろうなあって思う。
「ゆーかっ」
「わっ!なんや佐江か」
肩をバシッと叩かれて誰かと思えば佐江か
「なんやってなに!なんやって!いい加減気づけよ、ばか。梅ちゃん待ってるよ?」
「あ…」
やばい
佐江に言われてから気付くなんてどうかしてる。
「うーめちゃんっ」
「なにしにきたと?」
あーすんごい怒ってる
「梅ちゃんと一緒にいたいからきた」
「絶対うそ。きたりえといちゃいちゃしとったもん。絶対私のことなんか頭になかったんでしょ?…も、無理しなくていいけん、きたりえのとこ行ったら…っ、いい…っ」
…っ
膝を抱えて泣き出した梅ちゃん
有華、ほんまなにやってんねやろ
彼女泣かすとか最低やん
梅ちゃんにこんな想いさすとかほんま最低
優しくぎゅって抱きしめて
「ごめん。ほんまごめん。きたりえは妹みたいな存在やねん。有華には…有華には梅ちゃんしかおらんねん」
「うそ。ばっかぁ…っなんでよ…っ有華のばかっ、ばかばかばかばか…っ」
言葉とは裏腹に有華が抱きしめるのに抵抗しない梅ちゃんがどうしようもなく愛しくて
優しくそっとキスをした
「っ!?…ほんっとありえん!なんなん!?こんな状況でキスとか!」
「ごめん、あんまり可愛かったからつい…」
「なんなんそれ!言い訳になっとらんし!…今度……」
ん?
「今度??」
「今度私のこと忘れたら絶対許さんから…っ」
切なく言う梅ちゃんをもう一度優しく抱きしめた。
end