乃木坂 (短編)
□Spiral Mind
1ページ/4ページ
やばい
私、緊張してる…
まいまい「次って誰の番だっけ?」
まちゅ「かずみんちゃう?」
ずー「違うよぉ!私さっき引いたー」
ななみ「それにしても久しぶりだね、神経衰弱」
そう、私たちがやってるのはただの神経衰弱
緊張してるのはそのせいではなくて…
ちなみにここは大学の友人である
橋本奈々未ちゃん
通称ななみんが一人暮らししているアパート
元々ななみんと私、まちゅ、かずみん、まいまいの5人で集まってガールズトークを繰り広げる予定だったんだけど
かずみんがどこからか持ってきたトランプのせいでこんなことに
まぁ、楽しいからいいんだけどね…
っと、話題が逸れてる
結局のところ私の緊張の原因はですね…
『あ…悪い、多分一人称の番だ』
今喋ったこの部屋にいる唯一の男子
苗字名前くん
彼も私たちと同じ大学の友人
まちゅがここに来る途中でバッタリ会ったみたいで
暇なら一緒に遊ぼうって強引に連れて来たらしい
きっと彼女なりに気を利かせたつもりだったと思うんだけど…
その思いやりは今、完全に逆効果で
『次、白石さんの番だよ』
「あっ…うん///」
その説明を詳しくする前にプチ情報
実は私、彼のことがなんとなく気になってまして…
とはいえそんなに喋ったこともないし間違いなく一方的な感情なんだけど
だからこんな風に隣に座って
しかも一緒に遊んでるなんて信じられない
そして本題はここから
彼にはつい最近まで付き合っていた人がいるんだけど
その相手は今この部屋の中にいて…
まちゅは彼とこの部屋に住む私たちの友人が
別れたことを知らなかったみたい
そう…
名前くんとななみんは
ほんの一週間前まで付き合っていた
つまり私が気になっている相手は
友達の元カレなんです…