乃木坂 (短編)
□C'est La Vie
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橋本「さゆりん…それ本気?」
松村「めーっちゃ本気やで」
若月「けどさぁ、まっつん料理できないじゃん?」
松村「その通り!せやからお二人に協力をお願いしてるんです…」
…
『…ってなんで二人?一人称もいるんだけど』
松村「だってアンタは料理作れんやろ」
なんだよ…
いざって時には頼ってくれないのか?
男友達で一番仲良いのはやっぱり名前やな!
とか先週行ってたくせに…
てか前からコイツがあの人に想いを寄せていたのは知っていたけど
まさかこんな日が来るとは思ってなかった…
あの人、というのは一人称たちの通う高校の1個上の先輩で3年生の白石さん
一応、松村の知り合いらしい
他に知ってることだと先輩は硬派なことで有名な人で
モテるのに今まで彼女がいたことがないという噂が流れてて
その理由は好きな人がいるからだって誰かが言ってたらしいんだけど…
その情報をついさっき入手した松村は
ある決心をした
松村「先輩にお弁当を作んねん!」
橋本「…」
若月「…」
『…』
その叫びを傍で聞いてしまったクラスメイトの一人称と橋本、若月は
案の定巻き込まれてしまい
お弁当作りのために材料の買い出しへ着いていくことに
若月「そもそもさぁ…先輩のことを好きになったきっかけは何だったの?」
その道中、若干つまらなそうにしつつも
なんだかんだで放っておけない間柄だからか
一応の成り行きを確認するために若月が質問を始めたんだけど
「んふふーそれはなぁ、ちょっとなぁ…///」
橋本「すごい焦らすね…(笑)」
『めんどくせーな…』
こっち側のフラストレーションに全く気づかないままニンマリしてるから
心の中でさっさと話せよってツッコミは入れつつも
とりあえず黙って話を聞いていると
どうやら高校入学したばかりの頃に
街で変な人に絡まれていたところを助けてもらって
一瞬でときめいた、ということらしい
その時から先輩は自分の王子様になったって…
で、自分はお姫様らしいんだけど
良くも悪くも松村だなって感じの内容で
溜めた割に内容薄っぺらいし
なんて思いつつも口には出さず
話が進むのをただ黙って聞いている一人称
若月「じゃあお弁当作って、渡して…告白?」
松村「そうやなぁ…そんな流れになっちゃうよなぁ///」
相変わらずのニンマリ笑顔で
照れてる自称お姫様
『ホントにそんなんで大丈夫かよ…』
橋本「…」
『ん?どうしたの?』
橋本「ううん…何でもないよ」