Heartache and Love Feel Inch (長編)

□drop my ego
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あれから

一週間





もな「…なのにあいつがやっぱ今日は行くのやめよーとか言ってきてさ」

『うん』





新学期にも

クラスにもだいぶ慣れてきた





「誘ってきたくせに当日ドタキャンしやがって…」

『うん』





ちなみに今は授業を終えて

放課後の教室でひと休みしてるんだけど





もな「だからリナババアって呼ぶことにしたわけ」

『…うん』





















もな 「てか話聞いてる?」

『…うん』

もな「いや聞いてねーじゃん(笑)」







実はあの日から

暇さえあればこっそりと

頭の中で考えるようになったことがあって





もな「なんか最近ボーっとしてね?」

『そうかな…別にいつも通りだけど』

もな「いや、絶対おかしいから」





ただそれは

友達に怪しまれようとも

簡単には教えられないことで





もな「どーいう系の悩み?」

『悩んでないよ(笑)』

もな「…とか言って悩んでんだろ?」

『だから悩みなんかないって!』





もちろん問い詰められても

白状する気はさらさらない






「何の話してるのー?」

もな「お、ずみ来たぞ」





そしてこんな風に

いつもひょこっと現れる



未だに少し気になる彼女にも

やっぱり言えないことで







『…あ』






震えるスマホの中

答えはそこにある





『…そろそろ帰ろっかな』

ずみ「じゃあ私も一緒に帰ろーっと」

『あ…今日はちょっと用事があって…』

ずみ「ダメなの?」

『うん…また今度ね』







眉毛を少し下げながら

寂しそうな顔で見送られて

一瞬何かが揺らいだけど





『じゃ、またあした』






あの日の約束は

それを簡単に吹き飛ばした










ずみ「名前…最近ちょっと変じゃない?」

もな「やっぱそう思う?」

ずみ「私にちょっと冷たい気がするんだよね…」

もな「それ言い出したら俺もっとヤバいけど(笑)」

ずみ「それに用事ってなんだろう」

もな「さぁ…そういえば理佐も用事あるって先に帰ったな」

ずみ「みんな忙しいんだね…」





















もな「けどさ…名前は何か隠してるっぽくね?」

ずみ「うん、それは私も感じる」






















もな「…追いかけてみる?」

ずみ「みる!」
 

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