日向坂 (短編)

□forbidden affection
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「はぁ…」




何なの進路相談って

そんなの今やらなくていいじゃん

てか何でよりによって今日?



せっかくめいめいと遊ぶ約束してたのに…





マジでありえない





しかも呼び出しておいて時間通りに来ないとか…





「ほんっとにめんどくさい…」





そう呟いてしばらくすると

聞こえてきた廊下を走る足音

きっとこの教室に向かってきている




そして数秒後

教室のドアがすごい勢いで開いた





『わ…悪い遅くなって!
ちょっと職員会が長引いちゃって』

「…めーっちゃ待ちましたよ?」

『だから悪かったってば!
用件も手短に済ませるから、とりあえず座って?』





この人が私の担任

苗字名前先生

新任の若い先生だけど

クラスのみんなからは面倒見が良いって言われてて信頼されてるみたい



まぁ、確かに良い人だとは思う


だからってこんなに遅れてくるのは困るんですけどね…





「やらなくていいよ進路相談、また今度でも大丈夫だし」

『いや…うちのクラスは高本以外みんな聞き終わってるんだけど』

「えっ…マジ?」

『また今度、また今度って何回も先伸ばしにするからだぞ?』





だってしょーがないじゃん

やりたいことなんてないし





それに





『ん?』

「…」





なんか先生と二人って…





『どうした?
人の顔見つめたままボーッと突っ立って』

「…べつに」









ちょっと






ほんのちょっとだけ







緊張するから。
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