アイドル部って、なに? (長編)

□アイドル
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生田「…ってことと、あとアイドル部は部員もマネージャーも恋愛禁止だから気を付けてね」

『…はい』

生田「それから部員は全員で11人いてみんな2年生で…あと何か言うことあるっけ?」

『いや…一人称に聞かれても…』








結局

断るなんてことできるはずもなく彼女たちと一緒に登校するハメになって

のっけから天然っぽさ全開の生田さんのお喋りに付き合わされてる一人称





今は昨日堀さんと出会ったあの駅で

彼女が来るのを待って6人で登校する予定



どうやら一人称たちが道に迷わないようにってわざわざ迎えに来てくれたみたいだけど

その問題は昨日解決してんだよなぁ




それに何で一人称の家知ってたんだ?




やっぱ謎だわ、アイドル部








生駒「あっ、ほっちゃん来たよ!おーい!」

秋元「いこたん!そんな大声出したら目立っちゃうよ?」







改めて自分の踏み入れた領域のスゴさを実感したところで

静かな駅で騒ぎ始めたのはメガネトリオのオレンジと黄緑



心配しなくても既にメガネの色で十分目立ってるから





てか…




ほっちゃんって誰だ?













生駒「ねぇねぇ、ほっちゃんって食べ物何が好きなの?」

堀「焼肉が好きです」

桜井「おぉー!みんな焼肉大好きなんだよ!名前は焼肉好き?」

『まぁ…好きですけど』

生田「じゃあ今度行こうよ、真夏の奢りで!」

秋元「なんでー!?わたしそんなお金持ってないよぉ…」

『…』










ほっちゃんって堀さんのことね…








それにしても騒がしいな


昨日と同じ時間帯の電車が窮屈に感じる



女子5人に囲まれてるせいだろうけど

乗り合わせてる人たちからの冷たい視線も感じるし…







ったく…








生田「あっ、ねぇねぇ名前!」





そんな中でまた話しかけてきた生田さん

キャプテンって言ってたし普段からしっかりしてるのかと思ってたけど

どうやらそうでもないみたい…




つーか会って二日でもう呼び捨てか!

全員先輩らしいから気を使われるよりはいいけどさ…






話を聞いていると今日のアイドル部は自主練の予定らしく

けど部員は全員来るはずだからみんなを紹介するって言われて







生田「そういうことだから放課後になったら迎えに行くね!私と、マネージャー3人で」






マネージャー?

一人称と同じ役割の人が3人もいるのか…



















『…3人?』










まさかとは思うけど…







生田「うん、この3人がそうだよ」



「生駒です」

「桜井です」

「秋元です」




『…』







なるほど

言われてみればこの人たちは昨日も握手の練習やってなかったな






つーかメガネかけるのって部活の時だけじゃないんだ…

近くにいると目がチカチカするから正直やめてほしいんだけど


なんて思っていると生田さんの口から恐ろしい発言が飛び出した







生田「もちろん名前にも後でメガネ渡すから!色の希望とかある?」







どうやらメガネはマネージャーの証らしい

けどマジでいらねぇ…







『あの…結構です、別に目も悪くないんで』





何とかやりすごそうとしてみたんだけど

次に口を挟んできたのはピンクメガネ






桜井「照れなくていいんだよ、みんなでかければ恥ずかしくない!」

『いや…マジで大丈夫なんで』







唯一まじめそうだと思ってたピンクもこれかよ



マネージャーも変な人だらけだな…








呆れていると

隣に立っていた堀さんが嬉しそうに笑ってて







堀「苗字くん、部活楽しみだね」

『…』










そんな感情



どうやったら沸くんだろう…
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