短編
□公園での一時
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神楽は、戸惑っていた。
ーーーー自分の隣で眠りこける憎きサドヤローに。
(・・・何でこんなコトになってるアルか)
そもそも神楽は、公園に来るつもりで外に出たのではない。
駄菓子屋に行こうと公園の近くをとおったら、ベンチに座る栗色のサラサラヘアーがみえたから攻撃を仕掛けようと思っただけだ。
そしたら、寝てた。そんだけ。
・・・それなのに。
いつの間にか、沖田の横に座っていた。
(何でこんなことになるアル。
何で私がこんなヤツの隣に座らなきゃならないアル。
・・・いや、勝手に座ったのは私アルけど・・・
あれ?何で私コイツの隣座ってるネ。)
もう自分でも何がしたいのか分からなくなってきた。
ふと、神楽は沖田の顔を覗いてみる。
(・・・案外コイツ綺麗な顔してるアルな。)
沖田がモテるのは、聞いたことぐらいある。
初めは、こんなドSヤローが女にモテる訳ないアル、と馬鹿にしてたけど。
ーーーーベンチによっかかって眠る沖田は、確かに見られる顔をしていて。
(・・・告られたりとか、すんのカナ)
何故か少し、心が痛んだ。