うちのこ物語
□眠り姫
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眠り姫病、そう聞いた
兄は頭がよく、弁護士になった。
父は医者。母は税理士。
エリート家族だった。
もちろん俺も皆のようになるべきだと思って、それが当然だと思っていた。
小学3年の頃、よく居眠りをするようになった。
先生に起こされても全然気がつかないこともあった。
小学4年の頃、急に頭が白くなって気がつくと数週間たってることもあった。流石にひどいと思った父が、診断した。ナルコレプシーだと、その時は言っていた。
でも、本で見たナルコレプシーの症状はもっと軽かった。
俺は 別の病院に兄といった。
眠り姫病、とそう言われた。
まるで眠り姫のように眠り続ける病気。俺は男なのに姫なんておかしいと思った。
兄と一緒に父に報告した。
父は怒った。プライドがなんとかっていってた。
兄は症状が似てるからとか言ってた。
よくわからなかった。