他漫 寝床
□裏返し
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ごめんな…
つい、いじめたくなるんだ。
…つまり、そのくらい君が好きってこと。
朝の光。微睡みの中でふと横を見れば、穏やかな表情で眠る名前の姿が目に映る。
無防備で可愛らしい寝顔。だが、頬に残る涙の跡が昨夜の激しさを物語っていた。
「…少しやり過ぎたか…?」
申し訳ないとも思いつつ、彼女の仕草を思い出してつい笑顔になってしまう自分もいる。
今日が非番で良かった、なんて思いながらベッドから体を起こせば
「ん……東條さん…?」
なーんて、かわいい声が聞こえてくる。
「起こしちゃった?」
「いえ、大丈夫です」
笑顔が好きで、
「でも…あの…//」
「ん?あ、あぁー…言わない、言わない!…このことは二人だけの秘密な?」
「っ…!」
照れた仕草が好きで、
「あ、東條さん…忘れ物ですよ?」
「お、メガネ!さんきゅ」
声が好きで、
「名前…昨日はすごく可愛かった…」
「っあ……」
こうやってわざと耳元で呟くのも、
「…今日も頼むぜ…?」
「っ!…ふぇ…っ……ん……」
激しくなるキスを押さえられないのも、
「…ほら…じっとして…」
「…やッ…と、とうじょうさん…っ!?…ダ、メ……っ!」
意地悪したくなっちゃうのも、
「名前…好きだよ…」
全部君が好きだから。
end
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