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□first time.
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「なあ、赤也。デートしよう。」なんて、言われたのが昨日。そして明日いきなり駅前に10時って言って俺の返事なんて聞かずに帰っていきやがった。
のに!
只今10時30分。仁王先輩はまだ来てない。
何これ、騙された?
付き合ってからはや1ヶ月。
まともに二人で出掛けたこと無くって今回が、その…は、初デートって内心わくわくして昨日の夜はなかなか寝付けな…いや布団に入ったら5分で寝れたわ。
じゃなくって結構楽しみにしてたのに、遅刻って何だよ!そしてそれを30分も待ってる俺めっちゃ健気じゃね?
もういい、帰る!………でも、事故とかで遅れてたりとかだったらどうしよう。
あと、5分だけ待ってみようかな。
なーんてしてるうちに11時になって、仁王先輩はのこのこいつもみたいにやってきた。
「よお、赤也今日は早いのお。」
「早いのおじゃないですよ!10時に待ち合わせなのに、今何時だと思ってるんすか!?」
「は?11時の間違えだろ。待ち合わせ最初から11時って言ったやろ。」
「昨日あんた10時って言ったから!もういい!!帰るっす」
って涙目になってしまって思わず、うつむいたら仁王先輩は
「すまん。実はおまんさかんがまさかいつもは遅刻してくるのに15分前からそわそわして待ってるのを見たら思わず、1時間もたってもうた、」
って頭を撫でながら言われたらもう泣くなって思ってたのに、思わず涙が流れた。
「ばかあ!事故かもって心配したのに(泣)」
「ほんとすまん。もう泣くな。可愛い顔が台無しじゃ。今日の初デートをそんな顔で楽しむんか?」
なんだ、仁王先輩も初デートってわかってたのか。って仁王先輩が元はと言えば悪いのに!!
もう、ばか。仁王先輩、…大好き。