短い夢物語2

□天使のわけまえ
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西の空に陽が落ち、山々を秋でもないのに紅くする。その様が……やけに胸に刺さった。

「……随分と疲れているようだな、ルイ」

振り向けば西の鬼、風間がいた。

「天使でいることも、悪魔でいることも疲れてしまって……本当の私って何者なんだろう」

こんな事風間に言う事ではないのは、理解していた。ただ……流れる川のその先になにがあるのかわからない。でも今の私は…その先が知りたかった。

「……我が元にくるか……己が何者であるか、知る為に」







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