落花流水
□それぞれの想い
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「…追いつけなかったのか、土方さん」
走り去った方角をボーッと見つめていた時、原田に話しかけられた。こいつもルイが気になって…か。
「ああ…ちっとばかし、遅かったみてえだ……ったく…」
…あの日、あの手を掴んでいたら。掴んでいたら…。なぁ、ルイ?俺の手の届かねえトコに行かねえでくれ…。
土方さんにやっと追いつけたかと思ったが、頭を抱える姿をみた。もう行っちまったんだな…。
「………まぁ、明日にでも話し聞きゃあイイさ。…学年主任様だけじゃ不安なら、付いてやるぜ?」
担任の新八じゃ、到底ムリだろうからな?
「……頼む……。」
トボトボ歩き出す姿に少しの哀愁を感じた。土方さん、相当ヤられちまってんな…。今夜あたり酒にでも誘って……あ、土方さん下戸だったわ…