紅い華

□第一話 オウジョサマ
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『退屈ね…。何故虚圏って何一つ娯楽が無いのかしら』

現世は死神とかいう変な黒装束がわんさかいるし…。

「では、死神狩りにでも行かれますか?」

一番信頼している 仲間 がそう言うが、今日はそんな気分じゃない。

中級大虚を数体引き連れてはいるが、誰もこの退屈を凌ぐ案を出せる奴はいない。

「クイーン。そういえば面白い話がありますよ」

「最近、藍染がクイーンを探しているという噂を聞いたのですが、それが噂じゃないみたいなんです」

藍染…死神の隊長が何を思ったか虚圏で自分の城を築いたという変態。
私はそう認識していた。
でも、そんな変わり者の登場に、私は藍染が何をするのか少し楽しみでもあった。

『噂じゃないって、どういう意味よ』

「それが、昨日白い服を着た細長い男を見たんですよ!我々の容姿より、死神や人間に近かったのですが、霊圧が我々と同じだったんですねー!」

うんうんと一人で納得しているがそれは
『見つかった…って事?」

そう聞けば仲間は首を横に振り、誇らしげに

「目が合う前に、消えました!」

と言うのだ。

『そう言えばあんたは自分の姿を消せるんだっけ。羨ましい限りだわ』

とりあえずはホッとした。

この何もなくて退屈な毎日を藍染に崩されるというのは、どうも癪に障る。

藍染にというのがポイントだ。

「クイーン。そろそろ…」

寝ても何もしてなくても腹は減る。
私たちは食事をする事にした。
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