□愛の鞭? いいえ、優しさです
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!Attention!



※黄瀬と青峰の扱いが酷いです。
※赤司と緑間の脳内が変です。
※黒子と紫原は天使と妖精です。

それでもよい方は、スクロールして先にお進みください。



























日々部活で身体を動かしているであろう時間に、彼らは机に向かっていた。
そう、もうすぐ定期テスト。 故に動かしたくて疼く身体を黙らせてこうして勉強しているのだ。
しかし、頭ではそうは思っても、なかなかうまくいかないのが人間というもの。

勉強しなければならない。 でもバスケがしたい。 でも勉強しなければやばい。 でもバスケしたい………………。
エンドレス、エンドレス。 そんなぼんやりとした思考の中での勉強が進む筈も無く、なかなか課題が減らない。
普段から提出日までに出していたらこんなことにはならなかっただろう。 しかし、そんなことは後の祭り。
勉強も、やっていなかった課題も進まない。 それが原因でストレスが溜まり、さらにバスケがしたくなる。

だが、この場を逃げ出せるわけが無い。 何故なら教えてくれる人が、魔王と電波なのだから。
そう、教師は成績優秀な赤司と緑間。 飴と鞭を使い分けるとも思えない面々だ。
ただいま二人は問題児と対面中。 最下層をゆらゆら漂う二人と。 青峰と黄瀬だ。

もっとも、まだ彼らのほかに黒子と紫原もいるのだが、諦めがついているらしくだまって勉強を進めている。
それに二人は平均より上を維持しているため、二人よりも進むスピードが速い。
さらに言えば、黒子は国語が得意で紫原へ教えられるし、それは紫原も同じだ。


「うぅぅぅぅぅ………俺も黒子っちに習いたかったッス………………」

「あーーーーーーー、言うな黄瀬」


黒子に懐いているナンバー1と2が、そろいも揃って愚痴をこぼす。
それが地雷だと言うことに、待ったく気付かずに。


「そうか、お前たちは俺に教えられたくないわけだな?」

「黒子も苦手分野があるのだよ、それにお前たちに教えていたら黒子の成績が下がる。
 たかだか、お前たちの為に黒子の成績が下がってもいいのならば、教えてもらえばいいのだよ。
 迷惑になるがな………」

「うぅぅ………」

「それは………よぉ」


畳み掛けるように言い募るクリスマスコンビに二人は言葉を濁す。
習いたいが迷惑をかけたくは無い。 でも、この二人のスパルタには着いていけない。
1on1コンビは悩む。 だが、結局折れて渋々二人からの教授を甘んじて受けいれた。

そうはいっても、そう簡単に思考を考えられる訳がなく、二人のシャーペンは進まない。
しかし、逃げれるわけが無いため、また二人の思考はバスケに飛ぶ。
そして二人は始めに戻りエンドレス。

そんな二人をチラチラと黒子は視線に送る。
早いスペースで視線を送る彼に、紫原はお菓子を食べられないストレスが溜まっているようで、不機嫌そうに話しかけた。


「どうしたのー? 黒ちん」

「紫原君、あそこの図、面白いとは思いませんか?」

「どうしてー?」

「だって、教師役が赤司君と緑間君、生徒役が青峰君と黄瀬君。
 赤の補色は緑で青の補色は黄色ですから、目への刺激が少なくていいですよね」

「ホントだー、どっちも補色コンビだねー」

「はい、わざわざ勉強を止めさせてしまってすみません」

「ダイジョーブだよー」


マイナスイオンを放出する天使と妖精は、気が立っていた赤司と緑間を和ませた。
その様子を青峰と黄瀬が見ることはかなわなかった。
何故ならクリスマスコンビが意図的に真正面に立ったからだ。
その理由は 『勉強進んでないのに飴を与えてなるものか』 だったりする。

内心デレデレになりながら和み続けた二人に、黄瀬は質問を投げかけた。
その途端二人の背後に般若と魔王が顕現したのは気のせいではないだろう。


「赤司っち、緑間っち、質問なんスけど………」

「なんだ、何が分からない。
 分からないのが分からないとか言うんじゃないぞ」

「あ………分からない場所は分かってるッスよ!
 理科なんスけど………………」

「あー、俺もここ分からねーは」

「お前は数学か………どこなのだよ」


ようやく本気で勉強しだした二人に安心した二人だったが、そんなものはつかの間だった。




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