短編、番外編
□噂の…
1ﾍﾟｰｼﾞ/3ﾍﾟｰｼﾞ
今日も相も変わらず買い出しに出ていた。
いままでは八戒の仕切りで買い出しを進めていたのだが、最近では名無しさんの意見も取り入れられる様になった。
と言うのも、男所帯だった為に女の子に必要なものがわからない……のが第一にあるが、四人では考えつかなかった女の子ならではの発想が案外野宿に役立ったりしているのだ。
方向音痴何を抜かせば、手分けして買い出しが出来るので効率がいいのだが……
それ故に必然的に八戒と名無しさんがセットで動くことが多かった。
そんな二人に付けられた異名が
"町を賑わす美男美女の旅人カップル"
お尋ね者の三蔵と同じくらいに有名になってた。
「あの、八戒さん。私達先程から凄く注目されているような気がするのですが……」
「あー有名ですからね、"僕達"」
「三蔵がいなくても"三蔵一行"だと分かられてしまうほど、顔が知れてしまったのでしょうか？」
的外れな解釈をした彼女に苦笑を漏らしつつ、だが少しだけこの噂も悪くないと思いながらどう噂に尾びれを付ければ三蔵が出てくるか考えていた。
→