長編
□いざ、出発
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私は今、何故か孫悟飯の家にいる。
何故かというと、私と孫悟飯とクリリンは無事、退院したが、私には行くあてがなく、
宇宙船の発射場所であるカメハウスに行こうかと思ったが、クリリンと亀仙人はあきらかに私を怖がり、避けている。
これでは、さすがに10日間、一緒にいるのは気が引けるので、野宿でもしようかと思った時、
孫悟飯が誘って来たのだ。
もちろん断ったし、母のチチも猛烈に反対していたが、孫悟飯が泊めると聞かなかった。
しまいには、孫悟空までもが、チチにお願いする始末。
2人のしつこさにとうとう観念したチチが、家に泊める事を許した。
それでも断っていた私をほぼ無理矢理連れて来たのだ。
10日間の間、悟飯は勉強をしていた。
何故かアヤも勉強をする。
飯「…アヤちゃんって、頭いいんだね。教えた事すぐに出来ちゃうし。僕も頑張って勉強しなきゃッ」
悟飯は楽しそうに話す。
私は、前から気になっていた事を聞いてみる。
「ねぇ、なんで、あなたはそんなに普通に、私と一緒に居れるの??他の人は、私を怖がって避けるのに…」
飯「んー、別に怖いことないよ。最初アヤちゃんを見た時、子犬と遊んでるアヤちゃんが悪い人に見えなかったし。確かにアヤちゃんのお兄さんは悪いやつだけど…アヤちゃんは、僕のお父さんをかばってくれた人だから」
「………そっか」
飯「僕の周り、大人の人ばっかだから、アヤちゃんみたいに年の近い子がいて、僕嬉しいんだッ」
その言葉がとても嬉しくて、涙が出そうになった。
泣きそうなのがバレたくなく、うつむく私。
飯「どうしたの??具合悪い??」
「何でもない、大丈夫…」
早くこの話題を変えたかったアヤは、勉強の続きをやりだす。
それにつられて悟飯も勉強を再開した。