☆カゲプロ小説☆
□ある冬。
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冬。
夏と真反対の季節。
あのうだるような暑さが終わり、
秋が来て、
少し涼しくなり、
冬が来た。
冬は好きだ。
繰り返す日々のことを忘れられるような気分だから。
君は冬が似合う。
髪の色と同じ色の雪をみたら、気が落ち着くんだ。
君の紅く染まった笑顔が雪に溶けていく、掴んでは消える、しゃぼん玉の様な。
今日も君は外に出て、はしゃいでる。
いつまでこの幸せが続くのだろうか。
自分は君より早く行ってしまう。
それまでに、たくさん愛し、
たくさん感情を造って
たくさん愛情をそそぐ、
君にとって忘れられない思い出に自分がいたらいいんだ、
少しの間だけでも、忘れたいことの一つや二つ忘れさせてくれ。
君と目があい、微笑んだ僕を君は見た。
君の笑顔がこぼれ、雪に溶けていった。