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□医者×看護師
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ポン、ポン、ポン、ポン…


規則的な心拍の波形が映し

出されるモニター音が響く

夜の病棟。



新人看護師の私は今日も

夜勤で、ドクターのレッスンを

受ける。




「ここは甘ぇな。」


夜勤の相方が仮眠中。


この時間になるといつも現れる

ドクター。





「え?そうなの?」


「このオペは…」



ご丁寧にオペの内容、その後の

予測できる状況など、

分かりやすく教えてくれ、

私の作った看護計画のダメ

出しをしてくれる。


マニュアルはあるんだけど、

マニュアルにはない深い所まで

教えてくれるから勉強になった

りする。




「へぇ。ありがとう!

凄くよく分かったわ!


って、きゃぁ!


また、どこ触ってんのよ?!」



「1レッスン、1触り。」


「あたしは風俗嬢じゃないのっ!」





目つき悪し、


口悪し、


態度悪し、



性格厳しく、



顔は…ちょっとイケメン。



そして、セクハラ常習犯。



若いけれど、その腕は誰もが

認める外科のスーパードクター。



外科医トラファルガー・ロー。




…このセクハラさえなければ

本当尊敬できるドクター

なんだけど…



「で、次は?」


「あ、それとね…









近いっ!!」



「何だよ、声を小さくしないと

患者が起きるから、これくらい

近寄って話さないとな。」


ニヤリと笑うローにやれやれと許して

しまう私も私。







「…イチャイチャするなら

他所でやって?」


気付けば…


「あ、おはよう!」


「お疲れ様。」


今日の夜勤の相方、ロビンが

仮眠から起きてきていた。


ローはロビンの姿を見るとチッと私に

だけ聞こえるくらいの小さな舌打ちを

して、腰を上げた。



「…じゃぁ、おれは医局に

戻るとするか。」



心なしか、少し残念そうな顔。


ナースステーションを後にする。



ロビンは呆れた表情で去って行くローに

視線を送った。





「…あなた達、付き合ってるの?」


「まっ、まさかっ!!」


「…そうなの?」


ロビンは少し驚いた様。


…無表情のロビンがこの驚き様は

結構驚いているわ。


はたから見れば付き合ってるように

見れるのかしら?



確かに、勤務すれば関わる事が多いし

何かと絡んでくるけど…


でもそれは私が新人でまだまだ勉強不足

だから絡んでくるのかと思っていた。


現にプライベートでは会った事も

ないし。




皆が気にするほど、そんな関係

ではないんだけどな…。
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