gift
□mistake
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ロー視点
まさかと目を疑った光景は
あいつらにとっては日常的な
モノだったらしく、おれをさらに
どん底に突き落とした。
最後には少ししゅんとなった女だが、
言い訳する2人の姿に腹が立って
仕方がない。
おれと麦わら屋を間違えた…だと?!
まだ、いい訳としては聞き入れ易い
いい訳だが、
「そうか」とすんなり受け入れる
気にもなれねぇ。
「おはよう!ロー!
昨日はごめんね?」
一晩開けて、ナミは普段通りに
話しかけてきた。
…そうはいくか。
おれは怒っているんだ。
「…そんなに怒らないで?
私、かなり酔ってたの…」
少し、
目を潤ませおれの顔を覗き込む。
…
…そ、そうはいくか。
おれは怒っているんだ。
「本当に、ごめんね。
もう、許してよ。」
腕に手を回し、押し付けられた
胸の膨らみ。
…
…
…
そうはいくか!!
おれは怒っているんだ。
そう簡単に許さねぇ!!
「もぅ、何か言ってよ?」
言葉を発しないおれに眉間に皺を
よせる女。
困るがいい。
少しは自分がした事を反省しろ。
女々しいと言われ様が何だろうが、
すぐに許せるもんじゃねぇ!
「もう、てめぇとは話す気にも
なれねぇ!」
おれは冷たく言葉を放った。
すると、ブラウンの瞳に涙を溜め、
言葉に詰まったのだろう、喉で
くっと小さく声を発して、おれに
背を向けた。
小さく震える肩に、思わず抱きし
めてやりたい気持ちも湧いてくるが、
そうすると、女の性根が入らねぇ。
ここは…おれも我慢が必要なようだ。
もう二度と女に同じ過ちを犯させない
様に…
本当に反省するまで、話はしねぇ!