gift

□mistake
3ページ/6ページ

ロー視点




まさかと目を疑った光景は

あいつらにとっては日常的な

モノだったらしく、おれをさらに

どん底に突き落とした。




最後には少ししゅんとなった女だが、

言い訳する2人の姿に腹が立って

仕方がない。



おれと麦わら屋を間違えた…だと?!



まだ、いい訳としては聞き入れ易い

いい訳だが、


「そうか」とすんなり受け入れる

気にもなれねぇ。









「おはよう!ロー!

昨日はごめんね?」


一晩開けて、ナミは普段通りに

話しかけてきた。



…そうはいくか。

おれは怒っているんだ。




「…そんなに怒らないで?

私、かなり酔ってたの…」


少し、

目を潤ませおれの顔を覗き込む。






…そ、そうはいくか。

おれは怒っているんだ。




「本当に、ごめんね。

もう、許してよ。」


腕に手を回し、押し付けられた

胸の膨らみ。












そうはいくか!!

おれは怒っているんだ。

そう簡単に許さねぇ!!




「もぅ、何か言ってよ?」


言葉を発しないおれに眉間に皺を

よせる女。



困るがいい。


少しは自分がした事を反省しろ。


女々しいと言われ様が何だろうが、

すぐに許せるもんじゃねぇ!




「もう、てめぇとは話す気にも

なれねぇ!」



おれは冷たく言葉を放った。


すると、ブラウンの瞳に涙を溜め、

言葉に詰まったのだろう、喉で

くっと小さく声を発して、おれに

背を向けた。


小さく震える肩に、思わず抱きし

めてやりたい気持ちも湧いてくるが、

そうすると、女の性根が入らねぇ。


ここは…おれも我慢が必要なようだ。




もう二度と女に同じ過ちを犯させない

様に…


本当に反省するまで、話はしねぇ!
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ