gift

□mistake
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ナミ視点
















か、身体が…痛い…





翌朝…





見事に犯されてしまった…


いつもは手加減して抱かれていたのが

よく分かったわ…



腰がどうにかなりそう。




まぁ、でも気が済んだのか…

朝から彼はご機嫌。


ルフィとキスしたのも無罪放免って

感じ。




この腰の痛みはその代償ね…

高くついてしまったわ。



昼くらいにやっと動けるように

なって、なんとかダイニングに

向かった。



ダイニングではいそいそと昼食の

用意をするサンジ君とお昼が待ち

きれなくて既に自分の席についている

ルフィがいた。



いつもの風景にホッとする。




「ナミ、身体は大丈夫なのか?!」


今回、ここまで話を拗らしてくれた

諸悪の根源が悪びれもなく、

話しかけてきた。


「…やっと立てる様になったわ…」


少しジロリと睨みルフィが座っている

前の席に座る。


「…あのね、ルフィ…

ローとあんたを間違う私も悪い

んだけど…


頼むから、余計な事言わないで。」


「余計な事?」


ルフィはキョトンとする。


「一昨日の夜みたいな事!


私はローの恋人なんだから、ローに

私との事を言わないで!」


「何でだ?!」


「…バカのあんたに言っても

分からないでしょうけれど、

後々、大変な事になるの!」


ルフィは銜えたフォークを上下に

動かし、


「まぁいいか。分かった。」


分からないながらも了承してくれた。



そうこうしていると、ダイニングには

昼食を食べにクルー達が集まってきた。


いつもの様に私の隣にローが座り、

普通通りの態度にホッと一安心。



「お前等、仲直りしたんだな。」


ルフィは運ばれてきた昼食を口に

頬張りながらローに話しかける。



「…あぁ。

でも、次に同じような事しやがったら

てめぇら2人地獄行きだ。」


ローから一瞬出た覇気にゾクリと

背筋が凍る。


…次は無いのね…


よく分かったわ。


脅える私とは対照的にキスした事を

悪いと微塵も思っていないルフィは

会話を続ける。



「同じ様な事って、キスか?」


「…そうだ。」


「分かった。


キスはしねぇようにする。」





「…!!」



「…



…ちょっと待て。


キスは…って他にも何かあるのか?」



ローの表情が一気に青ざめる。


バカルフィ!!

それが余計だって言うのっ!!


私は必死で目配せをする。



“言うな!何も言うな!!”


それを察したルフィは、


「他は…ねぇよ…っ!!


おれはナミとキスの他は…っ


な、


何も…した事…ねぇっ!!!」



ぎこちなく言葉を並べ、動揺を

隠そうと水を飲もうとする。

が、動揺しすぎてコップと口の

目測を誤り、水が顔に掛かり

その拍子に後ろにひっくり返った。




嘘つくの


下手くそかっ!!!!




「…



…ナミ…」



隣から氷より冷たい視線を感じる。



「…ロ、ロー、誤解しないでね?

こいつ、ちょっとおかしいのよ!」


否定してけれど、もう遅い。

ゆらりと立ち上がったローは私の

腕を掴むと、椅子から立たせて


「じっくり話し合おうぜ。

ちょっと、こっちに来い。」


これまでにない低い声を出した。





どこから間違ったのか…




私が酔っぱらうとローとルフィを

間違うから?



間違ってるのを分かってるのに

ルフィが拒否しなかったから?



そして、その現場を見られたから?



ルフィが嘘をつけないから?






ミステイク…


たぶん、その全部…















Fin
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