ローナミ置き場

□悪戯
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「島だぁ〜!!


冒険だぁ〜!!」


いつもながら、無駄に元気な船長の声が

サニー号に響き渡る。




ここはグランドライン最後の海、新世界。




冒険好きな船長を持つと苦労する。


あちらへこちら、船長の気の向くまま。


航海士は船長の希望に応え船を走らせる。




今回も同じく。


船長の言われるがままに、


船は島にたどり着いた。





ふと、港を見ると…


見慣れた潜水艦に似ている…





いや、


潜水艦なんてそんなにあるもんじゃない。


間違いはない。





「…ロー?」



航海士は恋する男の名前を呟く。




最後に会ったのは1月前。


海賊同士、なかなか会えない。



恋人同士でありながら、お互いの目標の為に

別々の船で航海する事を決めた。


行く行くは敵だ。




そんなことも解りながらも、今はひたすら

目の前の恋に溺れている。




会えると思うと思わず、顔がほころぶ。


久しぶりの再会に胸を躍らせていると、


後ろからトラブルの元凶とも言える船長が


叫んだ。




「あーっ!


トラ男の船じゃねぇか!」



「!」



「久しぶりだな〜!


ちょっと、顔見てくる!」



「ちょっ、ルフィ?!」



「待って」と言葉を発しようとするも


間に合わず、ルフィはその場にしゃがむと、


その反動で潜水艦まで飛んで行った。




「…」



出来れば、静かに二人で会いたかった。



ルフィが絡むと必ずトラブルが起きる。



それは鉄則である。









その予測は的中。



予測の的中は航海士冥利に尽きるのだか、


今回は予想以上のものになるとは、


この時のナミには思ってもみなかった。
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