ローナミ置き場

□猫にしつけ
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目の前には、いつもの不愛想が2倍増し、

目の下の隈が3倍増しくらいに見える

死の外科医。



「…てめぇ、どういうつもりだ?」


ご機嫌斜めなトラファルガー・ロー。



何もしてないのよ?私。

いつも通りにしていただけなのに。


何故か、怒られてる。



「どういうつもりでもないわ…。


…てか、何で怒ってんの?」



「…それすらわからねぇのか。」


ギリッと私を睨む。


「あ、おでこの筋が1本増えた。」


「てめぇ、バカにしてんのか!」


苛立って、ホールドしていた腕をさらに

強める。



どうしてこんな事になったんだろう?

ローが怒る様な事はしてないはずなのに。



最近はお互いの船で航海をしていたので

なかなか会えず。


電伝虫でやりとりはしていたものの、

ローと久しぶりの再会したのは今日の夕方。


物資を調達しに立ち寄った島で、ローと

落ち合う事にしていた。


こそこそしていたら、ルフィに見つかって

しまった。


ローを大好きなルフィがこの機会を逃すはずも

なく…


島のバーで皆で宴しようって事に。


それだけでも、ローは不機嫌になって不愛想

2割増し、目の下の隈3割増しだったんだけ

ど、その宴で私がいつも通りに飲んでたら

何故か、ローの機嫌がどんどん悪くなって、

私がトイレに立ったのをいいことに、そのまま

ローの船まで連れて来られてしまった。


ローの船に着くと、クルーに


「"麦わら屋にナミ屋が酔いつぶれたから

おれの船で介抱している。


明日の朝にはお前の船まで連れていくから

安心してろ"と言って来い。」


と伝言を言いつけ、言いつけられた白熊は

そそくさとバーに向かう。


そして、残ったクルーに


「おれの部屋には誰も来させるな。」


と言い残し、船長室に連れ込まれた私。



…はい、朝までは帰れなこと確定。


船長室に入ると、ローはベッドサイドに

座り、私を手招きすると両腕でホールド。

私のお腹に顔を埋めて来た。


可愛いところもあるんだ、と思っていたのも

束の間…


「てめぇ、おれを怒らせるのもほどほどに

しろよ…。」


「…!?」


埋めていた顔を上げると、不愛想2倍増し、

目の下の隈3倍増しの今に至る…。



…考え直しても、さっぱり分からない。



「…ロー、久しぶりなのに宴になっちゃった

のは悪いと思ってるわ?

ごめんね。」


首を少し傾けて、微笑んでみる。

大抵、これで機嫌が直ることが多い。


「…今日は、そうはいくか。

許さねぇ。」


私の思考が読まれたのか。さらに殺気を

帯びる瞳。



何なのよ?!

さっぱり分からない。



「もぉ、そんなに怒らないで?

これ以上、怒って目の下の隈が広がったら、

アライグマになっちゃうわよ?」


「てめぇ!!殺すぞ!」


「…もぉ、何で怒ってんのか教えてくれなきゃ

分かんないじゃない!」



ローはもう一度、私のお腹に顔を埋めると、

ぼそぼそと訳を言い出した。



私の露出が多い。


男クルーにベタベタし過ぎ。

肩を組んだ。


飲むのが遅いウソップのジョッキを奪って

お酒を飲んだ。あれは間接キスだ。


足を組み直した時に下着が見えた。


などなど。



…あぁ、うっとおしい!!



と思ったけれど、まぁ、一般常識から

考えて彼女がこんな事したら怒られるのは

仕方ないかも。


今日は下手にでよう。


「…ごめんね。ロー。

今度から気を付けるわ。


私が好きなのはローだけよ?」


ローの頭を抱き、すりすりしてみる。



「…


……」



沈黙。





あれ?

大人しくなった。


機嫌治った??





「ロー…?」

顔を覗き込んでみると、




「今日は許さねぇと言ったはずだ。」


「!!!!!!」


鬼の形相…!!



ローは私をホールドしたままベッドに

倒れこむと、


「お前はしつけが必要みたいだな。」


そう言うと、私の上に乗りかかり、

激しく唇を合わせて来た。
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