ローナミ置き場

□逃げたい男
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「んんー、ナミすゎーん!

おれも一緒にって、愛を感じる一!」


「はいはい。ちゃんと食量とお酒を

補充してね。」



島に上陸する寸前に、これからの

航海に備えて食量も補充して

おこうと提案し、サンジ君も同行

する事になった。


と言うか、そうした。


これで一安心。

これで2人きりは免れたわ。



島に上陸すると、気のせいか

トラ男君の眉間のシワが1本

増えている様な…。


いつも眉間にシワが寄ってる

から、まぁ、良いか!


陸地に上がると海岸沿いに

市場が立ち並ぶ。


色とりどりの野菜に果物。

さすが海が近いせいもあり

見るからに新鮮な魚達が大量に

並べられている。


目を輝かせるサンジ君。

ウズウズとしているのが目に見えて

分かる。


今日は、ご馳走食べれそう!

美味しいお酒も買わなくっちゃ!


私も今日の夜の事を思い、顔が綻んで

いたのだが…





「おい、黒足屋、時間もねぇことだし、

ここからは別行動だ。


お前は市場に行け。

おれ達はあっちに用があるから、

買い出しが終わったら船へ帰ってろ。」



「!!?


はあっ?!」


別行動って!?


しかも、俺たちって何?!

何で、当たり前の様にあんたと私が

「達」でまとめられてるの?!




「何だと?!クソ隈野郎!


ナミさんと2人きりになって、

いいことしようって魂胆だな!外道め!


だが、残念!

ナミさんはおれと2人で行動する!


てめぇこそ1人で用を済ませろ。


ねぇ〜、ナミすゎ〜ん!」


サンジ君がトラ男君に向けていた怒りに

燃えた炎の目をハートに変えて、私に

すり寄る。

ナイス、サンジ君!



「ええ!サンジ君。」


今日は役に立つわ。




「…おれは別にそれでもいいが、

よそ者のおれに金を任せていいのか?」


「…!」


「ドレスローザに潜入する為に変装する

必要がある。


おれ達は顔がバレ過ぎてるからな。


必要人数分の服や小物、その他の準備を

するのに50万ベリーは必要だが?


まぁ、おれは金さえ貰えれば1人でも

大丈夫だ。」


「…」



「ただ、お前らそんなにおれを信用して

いいのか?

このまま、金だけもらってトンズラ

するかもしれねぇぞ?」


トラ男君はニヤリと口角を上げて、

鼻で笑った。


「…」

「…」


「あんた…そんなことするの?」


「さあな。」


「同盟組んでるんでしょ?」


「同盟組んでいても裏切るのが海賊だって、

そっちの考古学者が言ってたんじゃない

のか?

まぁ、信じるも信じないもお前らの自由だ。」


「…」


「どうする?」





「…わ、分かったわよ!!

私がついていけばいいんでしょ?!」



…悔しいけど、お金は心配!!

我が一味にとって50万ベリーは貴重よ!


逃げたい…けれど、50万ベリーの為なら

頑張るわ!!


で、結局、


「ナミさん!こいつに変な事されそうに

なったら、すぐにおれを呼ぶんですよ!


すぐに、飛んで行きます!!」


言葉の通りに本当に飛んできそうな

サンジ君と市場前で分かれ、私"達"は

服の問屋街へ向った。



逃げたい男…侮れない…。
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