なんか違う

□08.食堂は騒がしいです。
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「うわ、....広い」


「....ん」



食堂、と言われる場所に着いたわけだけど。

なんとも食堂、という表記が似つかわしくない場所だ。

流石金持ち学校とでも言うべきか。ガラス製の扉から中を窺うと広く、綺麗な内装になっている。


思わず声を漏らすと、ギンが同意するように頷いた。

食堂に着くまでにお互い今更だが自己紹介をすることに。イケメン同室者の名前は青崎銀次、ということでギンと呼ぶ事にした。



「めずらしい。」


中に入ろうと食堂の扉に手をかけると、唐突に背後から聞こえた声に振り返る。

すると、襟足が長めな黒髪を揺らすギンに負けず劣らずの男前さんがいらっしゃいました。

またイケメンかよ!!!


「たまには食堂を利用してみるものだ。なあ、人を寄せ付けない事で有名な狼くん?」


「....知り合い?」


「....顔見知り程度」


「ほう。この俺を顔見知り呼ばわりか」


釣れないギンの態度を気にした様子もなく、この人は小さく笑うだけだった。

面識はあるようだけどギンは顔を背けて知らんふり。

その様子を眺めていると、黒髪の男前さんは俺の方へ向き直った。

....なんだか男前だからか変に威圧感があるというか。


「俺はココの生徒会長で高羽春樹 タカバ ハルキ だ。よろしく、斎藤刹那くん」


というか偉い人だった。
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