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□こわいもの
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「えっ…!?」
アレルヤの手から、コーヒーカップが「がちゃん」と音を立てテーブルに着地する。
「なんだよ」
俺は目付きの悪い中学生のように奴を睨む。
「いや…ロックオンですよね…!?
えっ?…」
「どーゆうイミだよぉ!アレルヤ!!」
「だっていかにもタラシなのに、最後までシテないなん…!!」
俺は思い切り奴の口に夕食のジャガ芋をつっこむ。
(艦内の食堂でデカイ声で言ーな!!)
「なんすかっ?なんだかヤラシー話っぽいすね!!」
「で、そのロックオンが手も出せない女って誰なんだよ?」
「やっぱりロックオンってたらしなんだ…あーぁ誠実な男っていないのぉ?」
離れた席で食事をしていたリヒテンダールとラッセ、クリスティナが口々に話す。
(俺だって、自分はもっとタラシな奴だと思ってたよ!!)
まさかこんなに、誠実な面を持ち合わせていたとは。
(一体、どーしちまったんだよぉ…)
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