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□時として、無垢は罪。
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穏やかで、幸せ。
心凍る、凄まじい世界からの弾圧を受けても、俺達二人は穏やかだ。
(そうだろう?ロックオン。)
(なんにも、怖がる事なんてない)
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経済特区・日本。
「刹那、ほら、こっち向いて。」
「う…んっ」
口移しされた液体が、飲み切れず頬を伝う。
「多かったな…悪い」
「んぁっ!!」
覆いかぶさったままのロックオンが、謝罪しつつ首の後ろにまで零れた液体をぺろぺろと舐める。
「ん、もォ…くすぐ!ったい!!」
耳裏の雫を舐めとっている彼の左耳に、かぷりと噛み付いてやる。
「うひゃっ!」
ベッドの上で、二人とも半裸でじゃれあう。
狭く、がらんとした殺風景な部屋に、くすくすと小さな幸せな声が響く。
(すごく、楽しい。)
(お前が居るから、こわいものなんてなんにもない。)
お前は?
ロックオン。
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