1st
□優しさに罰を込めて。
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「寂しいのは、あいつだ。」
フェルト・グレイスは、手紙を出したい相手などいないと答えた俺を、寂しいと言った。
手紙なんて、言葉なんて、想いなんて。
殺した母にも、救えなかったあいつにも。
居ないはずの神にも。
(そんなのは贈るつもりはない。)
だが、俺もフェルトと同じだ。
悪いが、当分、行けそうにない。
でも。
(それは戦い続ける事で伝わるから。)
ロックオン・ストラトス。
家族には会えたのか?
でも、そっちに俺は居ないだろう?
「だからハロ、そばに居てやってくれ。」
(お前は寂しくても、泣くな。)
これはお前が選んだ道なのだから。
(だから、俺は泣いてもいいんだ。)
世界をとめて。
そう願う程に。
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