1st
□ベィビー。
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「うぅ〜…、気持ぢわりぃ……」
「ロックオン、飲み過ぎなんですよ。」
トレミーの食堂のベンチの背もたれに体を預け、空を仰いだ格好でアレルヤに目線を送ると「恨めしそうに見ないで下さいよ」と肩を竦められた。
確かに、アレルヤに無理に飲まされた訳でもないから当然だが。
「さぁーてと!部屋戻って寝るかぁ〜」
「ロックオン、部屋、逆方向ですよ。」
こっちこっち、と手をひらひらさせているアレルヤを無視。
ふらふらと覚束ない足取りで俺は歩きだす。
「ちょっと、どこへ行くんですか?」
離れて行く俺に投げ掛けられる声に後ろ向きで手だけを振ってオヤスミの挨拶を送る。
「刹那を起こしちゃ怒られますよ〜」
(なんだ、分かってんじゃねーか!)
ぐるんっと体を反転させ、
「怒られてもいーの!俺Mっ気あるからっ!!」
と、馬鹿でかい声で応じてやる。
呆れたようなアレルヤの苦笑を背に、自分も笑いながら再び歩きだす。
事ある毎に刹那を構いに行くので、最近ではクルー達から刹那を同情する声も聞こえるが。
(子供にはスキンシップは大事なんだぞー!)
刹那は未成年でみんなと酒を飲めないから、きっと寂しがってるだろうと勝手に決め付け部屋へ向かう。
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