1st
□足枷
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あの時あんたが、紛争介入という理由をつけて、地球に降りる道標を示してくれたから。
ガンダムと、自分の存在意義を確かめる為に背中を押してくれたから。
(だから、だからなのに。)
だから、あんたの仇でもあるアリーアル・サーシェスがスローネで宇宙に上がったと暗号を送ったんだ。
(俺を導いてくれたあんたへ、恩返しをしたかったんだ。)
なのに。
こんな事ってないだろう?
(あんたが、一番大人げない。)
待ってて欲しかった。
お前と共に戦う為に、戻ったのに。
恩返し、したかったんだ。
(優しい、強い、愛しい、ロックオンに。)
きらきら光る、残骸のなか、手を延ばす。
「……あんた、俺の事、やっぱり許してなかったんだな。」
死ぬなんてひどい。
目の前で最期を見せるなんて。
(最低の、復讐だ。)
ロックオン。
あんた、ほんと子供だよ。
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