ノマレテク
□ソウオン
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「つーかさ、この女の子だれ」
「なっ…!」
女って、暴露た!?
「おいおい、よく見ろよ、こいつ男だぜ?まぁ背は甲斐くらいだけど」
「俺かよ!」
「あた…じゃな、い。ぼ、くは男だよ。つーかこんなところに女一人で来るわけないじゃん」
「なんだぼくっ子かぁ〜お前幾つよ」
「おしえねーよ」
「怒り方も可愛い男だな」
嫌味に笑いながら近づいてきたので後ずさりしながらポケットに無造作にいれてあったお札を店長に投げるように渡すと
向かって左に全力で走った
「ご、ごめんなさっ…!」
「おいおい連れねぇなぁ」
赤いジャケットの男があたしの襟首を掴んだ
「ちょーっと遊ぼうよ」
「あ、あは…あはは。僕用事あるしそれに、もう11時だよ?」
「ちょーっとだけだって、ちょっとだけ、ね?」
濁った笑顔を向けられ
瞬時に体が固まる
「は、はい……」
「じゃあ決まり。行こっか」
と手を引っ張りながらドアを開ける。ふと名前を聞いてない事に気がついた
「あの、名前っ!」
「あ、俺は金田正太郎だよ。こっちが「島鉄雄」だってさァ」
「俺甲斐!!!」
「ちっこいの。ででっかいのが俺、山形」
「ちっこいゆーな!」
「僕は…原田。原田…ユウナだよ」
「ユウナかっ、よろしくねっ」
笑顔もこわい