Gray witch
□その女…現る
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黒の雰囲気が漂うその禍々しい建物の前…ではなくその建物が立つ切り立った崖の下に女は居た
「やっと着いた。こんな遠いとは思ってなかったわ…もっと近い所に留まれば良かったかしら?」
女はそう言って崖へと歩き出した
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「リーバー班長!コムイ室長!ちょっと来てください!」
教団内。人々が多く集まる食堂に男の声が響いた
「!何事だぃ?」
男の声に白の団服を着て帽子をかぶった男が反応を示した
「教団の門の前に人が…」
「は?!彼処を登って来たのか?」
男の言葉に驚く白衣を着た男。それもそうだろう教団は四方を切り立った崖に囲まれているのだから
「はい」
「!?…室長!」
「うん。行くよリーバーくん」
「はい」
室長のコムイがリーバーに促すと2人は走って室長室へと向かった
「リナリー状況はどうだい?」
「兄さん。よかった。いま教団内に居るエクソシスト…アレンくん。神田。ラビ。ブックマンを行かせたわ」
「そうか。リナリー」
「ええ。私も行ってくる」
「頼んだよ」
コムイの妹。リナリーが部屋を飛び出して行くと部屋に集まった科学班の視線がゴーレムが映し出す映像へと移った
その顔は緊張を表している
「それにしてもこの人何者ですかね?室長」
「どうだろうね。人かアクマかそれともノアか…」
そこには黒いマントとフードを被った人が1人門の前に立っていた