遊戯王【銀の月姫】

□第三話「秘密のバイトと凶悪犯」
2ページ/15ページ

二人が去った後。
城之内は咲月達が出て行った引き戸を凝視して言った。

「なぁお前ら……最近杏子と咲月妙に付き合い悪くね?」

「あぁ……そういや」

「最近一緒に帰った事ないし……」

「遊戯、本田。これは俺の推測だけどよ―――アイツら放課後「援交」とかしてんじゃねぇかな……」

悪ふざけも甚だしい推測。
しかしそれに対し、遊戯はキョトンと首を傾げた。

「え……エンコウ?何それ?」

「何だお前。知らねぇのか?」

「援交ってのはな、金持ってるオヤジ相手に―――――」

説明された概要は、遊戯には刺激が強すぎたらしい。
忽ち顔を真っ赤にした遊戯は異議を唱えた。

「城之内君!!杏子と咲月ちゃんがそんな事する筈ないじゃないかー!!」

「いや……あながち間違いじゃないかもしんねぇぜ」

「本田君まで何言い出すの!?」

「だって、アイツらの今日の昼飯、『最高級スタミナ弁当』だっただろ。体力使う証拠だぜ」

「だよな?にしても杏子はともかく、大人しそうな顔してやるな咲月……」

「だから、二人ともそんな事してないよ!!」

あらぬ疑いを掛けている二人に、遊戯は必死で言い募る。
そのムキになりっぷりが面白かったのか、城之内がニヤリと笑う。

「なら、確かめてみようぜ。あいつ等が何しに行くか」

「確かめる……?まさか」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ