スキだけじゃ足りない
□5話
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ここ二ヶ月。
正直言って体はボロボロだね。
休みなく、というより仮眠という仮眠もなしに働くってのは初めてだ。
シャイニーのところにいた時は、それでさえ仮眠は取れた。
振り返っちゃいけない。
今目の前にある仕事に集中しないと。
「おはやっぷー、ミューちゃん」
「ふん……、クマができてるぞ」
「え、本当に!?早く隠さないと!!」
いつも通り女装をすれば化粧で隠せると思うけど、それって結構体力が必要なんだよね。
さすがに仮眠ゼロで働いてる俺からしたら結構無理がある。
よし、ここはホットアイマスクでなんとかなることを祈ろう。
十分後、なんとかクマは誤魔化すことはできた。
「ミューちゃん、今日もよろしく」
さぁ、今から仕事………って
「あれ……」
「危ない!!」
立ちくらみがした俺は、ミューちゃんの声を聞きながら床に倒れ込んだ。
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