スキだけじゃ足りない
□7話
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やっぱりバカなことで悩んでやがったのか、アイツは!!
確かに、忙しさにかまけて好きとか言ってなかったのは認める。
自重していたのもある。
橘の件があったからな。
だけど自重してたせいで林檎がこうなったと言われれば何も言えない。
「林檎」
「…………」
林檎のマンションについた俺は、林檎の部屋のインターホンを押した。
だが、応答なし。
コイツ………。
「林檎、居るんだろ!!」
俺はインターホンを押しながら携帯に電話をかける。
「もう、聞こえてるよ!!」
そう言って玄関まで林檎は来たはずだった。
しかし、ドアは開かない。
「おい「何しに来たんだよ」
「何しにって」
「俺はどうしたらいいの」
そうだ。
コイツは橘の野郎のせいで情緒不安定だったんだ。
「とにかく開けろ」
「嫌だ」
「じゃあ勝手に開けるぞ」
確かに林檎は俺の家の合鍵を置いて行ったが、俺はコイツの合鍵を返してねぇんだよ。
そうして俺が勝手に開けて中に入ると
「林檎……?」
「今の俺は、龍也にどう映ってる?」
林檎は髪の毛はボサボサで、目の下にはクマができていて、更にはテーブルの上に大量の薬が置かれていた。
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