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俺は返事をせずじっと顔を見つめる
智は視線に気づいたのか俺の顔を一瞬みてすぐに目をそらした。
なに、俺この猫ちゃんに嫌われてんの?
「羽消えたんですね。」
俺の背中を軽く触りながら切なそうな声を出す。消えたんじゃないよ。
「消したの。」
「消したんですか?」
「普段は場所とるから邪魔なの」
「もう一回みたいな」
俺の見当違いか。
白猫はご主人様にお願いするのか。
ベシっ
智のおでこを軽くはたいた
「誰がお前なんかにみせるか」
智はたたかれたおでこをおさえて俺をみる。
いや、おれじゃないな
俺の向こう
「翔君」
小さくつぶやいた
俺も智のむいてるほうに目を向ける。
あれは相葉だ。
てことはあの王子様は翔君なわけね。
そういや朝言ってたようなきもするな。
あの翔君とやらの黒猫さんは倍率すごかったとへんなおっさんが言っていた。
まあみるからに賢そうであのビジュアル
相葉がその中から選ばれたって喜んでたな。そういや。