ゆめ

□繁忙期も捨てたもんじゃないと思いたい
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「はい!こんにちは!ゆんです!皆さんいかがお過ごしですか?最近気候が不安定で暑かったり寒かったり忙しいですね!体調崩さないようにお気をつけくださいねー!」




「……ゆん、何その独り言」



「はい!エンさん!とっても冷たい視線をありがとうございます!」



「実はですね、わたくし只今絶賛繁忙期でしてね!HAN☆BOU☆KI!!朝から晩まで会社に缶詰めでまともな休憩も無く残業代も無くもう心も体もボロボロクタクタなんです!!!」




「そうは見えないけど…」




「いいえグッタリです!!疲れすぎて変なスイッチ入れずには生きられないほど追い込まれてるんですよエンさん!ね!エンさん!!」



「あー…はいはい…すいません…わかったから、ゆんが忙しくて疲れてるのはわかったから。俺の椅子ガタガタ揺らしながら喋るのやめて…」



「おっとー失礼しましたね!と、いうわけで!そんなくっそ忙しい疲れきった私を優しく励ましてくれ!」



「は?」



「はい!まずヒョク!みなさん静かに気配を消してても無駄ですからねー!私を励ますまで追い続けますからねー!はいヒョク!!」




「あー…えっと…ゆん、最近疲れてるよね?でも仕事頑張るゆんはすっごく素敵だと思うよ!俺も応援してるから!」



「おおおなんと優等生!!正統派!!ありがとう!!ヒョクのキラキラ笑顔が眩しいわ!!はい!次はケン!!」



「んーどうしようかな…。じゃーはい!これあげる!」



「ん?おー!!お菓子ですね!!しかもチョコレート!!」



「疲れた時は甘いもの食べなきゃねー!」



「やっぱりそうよねー!!ありがとうケン!!いただきます!!はい!続いてホンビン!!」



「あー…オツカレサマデス…」



「はいーさっぱりした励ましでしたねありがとうございました!!引かないでねー怖くないからねー!!次はラビ!!どうぞ!!」



「ゆんカラ元気で騒いでる場合じゃないくらい顔色悪いぞ…」



「そうですか?そうでしょうとも!!だって絶賛繁忙期!!!はーんぼーうき!!!!」



「いや…そろそろ本気で休んだ方が…」



「はいはいはいありがとうラビ!!貴方の優しさで目から汗出そうよ!!!次レオ!!」



「………………」



「…………なんとおおおお!!!!無言で頭ポンポンきたああああああ!!!!」



「………………」



「至近距離でナデナデしておきながら素知らぬ顔してご自分のソファーに戻ってしまうのねえええありがとおおおお!!!」



「はい、ついにやってまいりました!大トリ!!チャハギョン!!チャハギョン!!!」



「うわやりずらっ」



「さっきのレオの無言頭ポンポンの直後ですよー!!さあどうしますか!どうしますかチャハギョン!!!」



「なんでこんなにハードル上げられてるの…俺だけ…」



「早く…!!さあ早くさあさあ!!!」



「だから近い近い」



「早く励ましてくださいさあさあ!!!」



「ちょっとエンさん聞いてますかー?ねえねえーチャハギョ…」





ちゅっ






「………………」




「………………」








「……っおい!大丈夫?いきなり座り込んで…」




「……なんですか、いきなりなんですか!!!ほっぺたにちゅー!ちゅーしたよね今?!」



「お陰様でびっくりして腰抜けたわよ!!!」



「なら成功だね」



「なんでよ!」



「仕事頑張らなきゃで気を張ってるけど、それじゃ疲れる一方だし。今ので少し力が抜けたんじゃない?気を張りすぎるのも良くないからね」



「…なにやだ素敵」



「今更気付いた?」



「惚れるかと思った。思っただけだけど」



「思っただけかよ!」







end

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