鋼の短編
□Happy or Unhappy?
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小さな幸せを見つけた――――
Happy or Unhappy?
「ずいぶん久しぶりだな、鋼の」
東方司令部執務室に入って即行掛けられた嫌味。
「悪かったな。今回は……俺が悪かった」
「……珍しいな、鋼のが自分から非を認めるなんて」
「……うるせー」
力なく悪態をつく鋼の錬金術師―――エドワードに、大佐―――ロイは首を傾げた。
普段の……いつものエドワードから考えると、おかしすぎる。
「どうかしたのかね?元気ないようだが」
「なんでもねぇーって。それより、ほら報告書」
ドサッという音に、机の上に投げ出される紙の山。
ロイは嫌そうに顔をしかめた。
「ずいぶんとため込んでいたな」
「そりゃ、3ヶ月分だからな」
なぜか得意げに言うエドに、ロイはため息をついた。
何を言ってもダメだと思い、仕方なく報告書に目を通していく。
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