鋼の短編
□痛み
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東方司令部には、15歳にも満たない子供がいる。
12歳という最年少で国家錬金術師になり、弟と二人で旅を続ける少年。
しかし、その少年が少女であることに、何人が気づいているのだろうか……。
「大佐ー、ほい、報告書」
「ああ、すまないが読むまで本でも読んでいて待っていてくれないか?」
「んー、何かいいの入った?」
「君が求めていた"彼"の書籍が見つかったよ」
「……マジ?」
東方司令官……ロイの言葉に、最年少国家錬金術師――エドワードは目を輝かせた。
すでに廃止になっていて、もう手に入らないとあきらめていた人の本。
お礼もそこそこに、エドワードはすぐさま本の世界に入った。
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