鋼の短編
□Trick or Treat♪
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「「Trick or Treat!!」」
10月31日。
東方司令部に可愛らしい声が響いた。
鋼の錬金術師ことエドワード・エルリックと、その弟のアルフォンスの声だ。
珍しく、今日この日に来ていた兄弟……もとい姉弟は可愛らしいかそうで東方司令部を歩いていた。
知り合いを見つけては『Trick or Treat!』と言い、多くの男と女を魅了して回る。
おかげで、今日は仕事にならなそうだ(笑)
「お、エド、アル」
「ハボック少尉!Trick or Treat!!」
「Trick or Treat!!」
「おう!お菓子ならあるぜ!」
「なぁ〜んだ、残念」
「ちなみに、いたずらならどうなるんだ?」
「えへへ……錬金術で恥ずかしい格好♪」
「恥ずかしい格好♪」
楽しそうに話しているが、ああ……こいつらの仕業か……とハボックは遠い目をした。
ここに来る前にあちこちで上がっていた悲鳴。
こいつらの悪戯の犠牲者の悲鳴だろう。
ハボックは心底お菓子を持っていてよかったと思うのだった。
「おや、鋼の。ずいぶん可愛らしい格好をしているじゃないか」
「おっ、大佐発見!Trick or Treat♪」
「Trick or Treat♪」
「むっ!?……お菓子か……ちょっと待っていなさい……」
「お菓子ないの?」
「ないの?」
「なら」
「なら♪」
「「いたずらしちゃえ〜〜♪♪」」
「ちょっ、待ちなさいぃぃぃぃぃ……」
「えへへ……大佐のあんな焦った顔、初めて見たな」
「だね。……あ、姉さん!キングがいるよ!!」
「やぁ、エドワード君にアルフォンス君。久しぶりだね」
「キング!Trick or Treat♪」
「Trick or Treat♪」
「お?んーならいたずらがいいかな?」
「「え!?」」
まさかの悪戯希望!?
予想外の展開に、姉弟は顔を見合わせた。
ボソボソ・・
「どうする?」
「どうしよう?」
「どうするか?」
「どうしましょう!」
「「ならキングもいたずらしちゃえ〜〜〜」」
「むっ?なっ!?え!?ちょっ!?まっ!?〜〜〜〜〜〜〜……」
「えへへ。キング、言葉になってなかったな」
「なかったね〜」
本日の東方司令部、全部隊機能せず。
また、可愛らしい嵐による犠牲者多数出た模様。
………かわいらしい格好に騙されないように!
End(笑)
〔あとがき〕
ちなみに、エドの格好は可愛らしい魔女っ娘♪
アルは狼男です♪
ただ単に突発的に思いつた話のため、特に意味もなく書いていますので、深く考えずお読みいただけるとありがたいです(笑)
それじゃあ、私からも・・・
Trick or Treat♪
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