『The rainbow of seven colors』 完結

□2.送別
1ページ/4ページ



『……その話、本当?』

「あぁ、赤井からの情報だからな」

『そう……。彼からの情報なら疑いようがないわね』

「………おい?」

『……それ、私が担当させて貰っても良い?』


少女───優希はそう言って首を傾げた。


しかし、瞳はすでに決意した眼をしている。

「はー、そういうだろうと思った。けど、学校はどうするんだ?」

『うーん……、今まで休んでるし、問題ないでしょう?何なら、直接お願いしに行ってもいいし』

「あー、そうかい」


疲れたようにため息を漏らすのは、弥一だ。

すでに諦めにも似た瞳をしている。


「え!?優希ちゃんが行くの!?あー、でも江古田高校なら、高校生の優希ちゃんの方が得策か〜」

『大丈夫よ。工藤新一として行くし……「「「「「当たり前です(だ)!!」」」」」あ………そう………』


その場にいた全員(5人)に声を揃えて言われ、たじたじとなった優希は、慌てて話題を変えた。



『そ、それより、“アレ”はどうなってるの?』

「今、松田ペアが確認しに行ってる。……おそらくハズレだろうがな」

『そう……。まぁ、簡単に見つかるとは思ってないけどね。そういや、予告状が来たって行ってたわよね?』

「あぁ、といっても、簡単だったがな」

『へぇ〜。でも、中森警部は解けなかったんでしょう?』

「ヒントやったから、大丈夫だよ」

『そう、ご苦労様。あげパンさん』


優希は苦笑しながら、パソコンに向かう。


『江古田高校………ねぇ。もし彼の情報が本当なら、大変なことになっていてもおかしくないのに………』

「おそらく一部だけなんだろうな」

『………確か、江古田には白馬探偵がいるんじゃなかったかしら?』

「あぁ、あの白馬総指令監の……」

『もし、気付いてなかったら、探偵としては致命的ね。洞察力をもう少し養うべきよ』


話ながらもキーボードを打つ手は止まることなく、スムーズに動く。

普通の人からすると、指の動きも見えないだろう。


『さて、ちょっとトップに頼んで、江古田高校に入れるようにしてもらわなきゃ。


 ちょっと行って来るね』


「おー」


優希はパソコンを消すと、部屋を出ていった。




次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ