『The rainbow of seven colors』 完結

□11.口論
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「工藤、ちょっといいか?」

昼休みに入ってすぐ、新一は快斗にそう言われた。









〈快斗視点〉


最近、特に工藤の様子がおかしい。

ため息は1日に何度もついてるし、よく頭を抱えている。

授業中も、何か書いてるのか、よく“くっそっ”と呟いてるのが聞こえる。


………授業を全く聞いてなくていいのか?(人のこと言えないけど………)


ちょっぴりムカツクのは事実。

授業を全く聞いてねぇーくせに、質問されてもスラスラと答えやがるし(快斗も同じ)、音読も、別のことを考えてるくせに、
読みやがるし(こちらも同じ)、んでもって英語はペラペラだしっ!!(流石に、新一よりも劣る……)

でも、何より休み時間にはいると、いつの間にか消えているのだ。


この俺が、気配を察知できないなんてっっ!!


しかも、どこにいるのか、全く分からない。
(屋上にも行ってみたが、擦れ違いばかり(笑))

だから、終わると直ぐに(ほぼ、礼の最中)声を掛けたのだ。……流石にこれでは工藤でも逃げられない。



とりあえず、言いたいことは色々あるが、まずは、ここ最近の工藤の行動について問いつめるべきだと、冷静さを取り戻した俺は思った。


一体、何の目的でここに来たのか。何がしたいのか………。


流石に正直に答えてくれるとは思わないが、俺はあの怪盗キッド!表情だけでも相手の考えを読みとれるのだ。

ぜったいに、工藤の秘密も暴いてみせる。

俺はそう意気込んで、工藤を従え(共に)屋上に向かった。


〈Side out〉




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