『The rainbow of seven colors』 完結
□14.違和感
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……工藤の様子がおかしい。
快斗はいつも通り授業をさぼって屋上にいた。
手にはキッドとしての仕事のための道具(作成中)が乗っている。
その作業が一段落した快斗は、その場に寝転ぶとクラスメイトのことを考えた。
もう何度目か……彼のことを考えるのは……。
しかし、今回は前回と違っていた。
いつも通り正論で白馬を丸め込むのも、学校内を歩き回るのも、誰彼かまわず惚れさせるのも、
女に優しいのも、泣きたくなるほどいつもと同じ。
しかし、快斗には全く違うように感じていた。
なんというか……無理してる?みたいな感じ。
笑っているのに、悲しんでいるような……
どうも言葉にするのは難しいようだ。
何かあったのだろうか……?
三連休に入る前は、あんな感じじゃなかった。
例えば、授業中上の空だったり(いつものことです)、ムダに笑顔だったり(これもいつものこと)。
何より、時折空を見上げてはため息をついたり(いつものこと)、ふとした時、何か思いつめたような表情をしているのを見かける。
まるで、いつもと同じように見えるように無理してるみたいだ。
うん。これが一番当てはまる。
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